新車購入編その20 - サドル
セラアナトミカのサドルは実際に使っているし、B17は自分で使ったことはないけど、たくさん見かけるし、でも Gilles Berthud(ジルベルトゥ、ジルベルソー)のサドルはまだ見たことがない。
前に買ったサドルバッグの交換用革ひもを買うついでがあったので I's BICYCLE に行って、ジルベルトゥのサドルを見せてもらいました。実物を見せてもらい、話を聞いてみると、なかなか良さそうだったので買ってしまいました。
ASPIN(アスパン ― ピレネー山脈の峠の名前)、ジルベルトゥのツーリング用サドルの安いほう(チタンじゃなくてステンレスレールのほう)にしました。そりゃチタンは軽いけど、サドルに3万円越えはね、ちょっとね。
レールを水平に置くと、かなり前下がりですね。トルクスレンチで革をレールから外すことができます。革のメンテの時に便利ですね。
実際にはもう少し明るい色で、この写真ほどピカピカしていません。ブルックスのサドルはピカピカして綺麗だけど、ツルツルすべって具合が悪かったのですが、これはスベスベしてるけどツルツルはしてない。良さそう。
革の厚さは6mmちょっと。セラアナトミカや(今の)ブルックスの1.5倍くらいある感じ。樹脂ベースなのにスチールベースのサドルと同じくらい重さがあるのは、革の重さなんでしょうね。
自らもこのサドルを使ってるという I's BICYCLE のスタッフさん曰く「革が厚いので初めは固いですが、柔らかい革なので(昔の)ブルックスなどに比べると、早くなじみます。」とのことです。
セラアナトミカやB17と迷っていると話すと「セラアナトミカは使ったことありませんが、(今の)B17は価格なり(B17スタンダードはこのサドルの半額)の革ですからね…」とのことでした。
僕は、革が薄いだけなら悪いことではない(長持ちしないかわりに、初めから乗りやすい)と思うのですが、やはり(イタリア資本になってからの?)ブルックスは昔のままのブルックスではないのですね。それが、ちょっと寂しい。
革サドルに樹脂ベース。フランスらしい合理的な発想だと思います。100年以上昔から、同じ形で作り続けてるブルックスもいいけど、新しい製品を作るならこういうのが好きです。
空井戸サイクルの無我氏によると、このサドルが発表された当初、欧州や米国のサイクリストには受け入れられたものの、日本では、この樹脂ベースが仇となってあまり売れなかったそうです。日本で革サドルにこだわる人は評価基準がちょっと違いますからね。
なんにしても、乗ってみないことには何もわかりません。実際に乗ってみるのが楽しみです。
新車購入編その19 - サドルについて
フレームがカライドサイクルに届いた翌日、店主自ら大阪府の堺まで出向いてマスキング等の指示をしてくれたそうです。納期はおよそひと月、盆休みを挟むので8月末~9月初めになるとのこと。
色はカライドグリーン。昨日のカライドサイクルのブログにカライドグリーンのロードの写真がありました。気がつけば、持ってる自転車の3台が濃いのから明るいのまであるけど緑色。これで4台目だけど、好きなんだからしょうがない。
ということで、9月までには残りのパーツを揃えておかねばならないのですが、まだ決めてないパーツのなかで、いちばんの悩みどころはサドル。
高めのハンドル位置でのんびり走るとなると、やはり革サドルが快適です。
フレームの方向性と予算(3万円以下)から選んだ候補は
- セラ アナトミカ X-Series 480g 22,680円(税込 サークルズ)
- ジルベルトゥ アスパン 500g 28,080円(税込 グランボア)
- ブルックス B17 Special 540g 21,600円(税込 ダイアテック)
やっぱりセラアナトミカかなぁ。高価すぎるということもないし。今まで使ったサドルの中で、いちばん快適なサドルです。「World's most comfortable leather bicycle saddles」という宣伝文句は嘘じゃない。
いちばん気になるのがジルベルトゥのサドル。革サドルにプラスチックレールという発想が斬新。嫌いじゃない。今まで使ったこともないし、使っている人の話も聞いたことがな い。フランス製っていうのも惹かれる(用意しているクランクがTAという往年のフランスメーカーのものを意識したデザインなので)。
ブルックスは、SWIFTを半年ほど、人からもらった昔の「ブルプロ」をひと月ほど、それぞれ使ってみたのですが、いまいち… しかし、ブルックスを評価するなら定番中の定番、B17を使ってみなきゃ、と思うのですが…
米国製、仏国製、英国製、さて、どれにしようか…
BROOKS CAMBIUM C17 つけてみました
昼にカレーでも食おうと自転車で走っていたら、UNITの漢児さんから「ブルックス来ました~!」とfacebookメッセージ。ブルックスとは勿論 BROOKS CAMBIUM のこと。そのまま行き先を変更してUNITに。
サドルトップのコットンの色が、生成りとダークグレーの2種類あって、ちょっと迷ったのですがここはやっぱり生成り色だろうと。
レールは革サドルと同じ構造で、サドルトップもゴムにコットンを貼っただけなので、乗り味は革サドル。
でも前に使ったことのあるブルックスの Swift より柔らかい。数日で音を上げた経験のある Team Pro とは比べ物にならないくらい柔らかい。
あと革と違って滑らない。Swift は滑りすぎてポジションが決まらなかったので、これはありがたいかも。
実際に試してみたいのはやまやまですが明日は関西クロス。今日は近所をちょろっと走っただけで評価をするには速すぎますが、今の時点でひとつ言えること… カッコいい!(笑)
セラ・アナトミカ タイタニコ(Selle Anatomica "Titanico")
セラ・アナトミカのサドル。「タイタニコ」と云うプロダクト名はありますが、セラ・アナトミカは「タイタニコ」シリーズしか作ってないのであまり意味はありません。(写真は「タイタニコ X」この色はもう廃番です)
これが、実に素晴らしいサドルです。僕はなんと5つ持ってます。ロードにもマウンテンバイクにも、フィクシーにもロングテールバイクにも、このサドル。シクロクロスバイクにもつけていたのですが、今はレースに備えてフィジークのサドルに変えています。(革サドルは重いので)
本当に素晴らしいサドルなのですが、2~3年にわたり5つのサドルを使って、わかったこと(問題点)もあります。セラ・アナトミカのサドルを買ってみようかな~と思っている人(そんなに居ないと思うけど)の参考になればと思って、書いておきます。
タイタニコシリーズには
「NSX」にはセラ・アナトミカの特徴である大きなスロットがありません。
そして、それぞれに
- 防水の革(WaterShed Leather)と
- トゥルー・レザー(TruLeather)
の2種類の革があります。
防水の革は、ブラック、グラファイト、マホガニー。トゥルー・レザーは、ナチュラル、ビンテージ、パテント・ブラック、それぞれ3色のカラーバリエーションがあります。
防水の革の防水性能は(あとで記す例外を別にして)驚異的です。合成皮革と同じように扱えます。
トゥルー・レザーのバネ感の有る乗り心地は最高です。ただし通常の革サドルと同じように扱う必要があります。(雨の日のサイクリングで使ったら、一日で駄目な感じになってしまいました)
問題というのは防水の革のカラーバリエーション、色によって革の質が異なるのです。(トゥルー・レザーは、パテント・ブラックしか使ったことがありませんが、知人が使っているナチュラルを見た感じでは、色による違いはそれほどなさそうです)
グラファイトが一番硬く、マホガニー、ブラックと柔らかくなります。乗り心地や耐久性(柔らかいと伸びやすいみたい)が変わります。
さらに問題なのが防水性能。ブラックは完璧です。グラファイトも(まだそれほど使ってないので確信は持てませんが)ブラックと同じくらいの性能を期待しています(ホースから水をかけて丸洗いしたくらいでは問題ありませんでした)。
が、マホガニーは、雨の中に放置しておいたら水滴を吸ったところが膨らんでいたことがあり、ちょっと信用出来ないと思っています。
で、どれがお薦め? と問われたら。
トゥルー・レザーの乗り心地も捨てがたいのですが、防水の革の扱いやすさは何物にも代えがたい…で、僕はやっぱり防水の革を選びます。なので、防水の革でも防水性能が信用できないマホガニーはちょっとね。ブラックかグラファイトですね。
ブラックは革が柔らかい(たぶん伸びやすい)ので、体重が60kg台の人でも「X」のほうが良いかもしれません。逆にグラファイトは硬いので72kgちょいの人でも「X」だと硬すぎるかもしれません。
僕(体重68kg)のセラ・アナトミカは、どれもまだまだ使えそうですが、買い換えるとしたら「ブラックのタイタニコ X」か「グラファイトのタイタニコ」だと思います。今すぐ買い換えるとしたら、実績を買って「ブラックのタイタニコ X」かな。
セラ・アナトミカは、カラバリによって革の質が違うから気をつけたほうが良いよ! っていうお話でした。
BROOKS CAMBIUM
100年以上革サドルを作り続けてきたブルックスが作る、革じゃないサドル。革に替わる素材は天然ゴムとオーガニックコットン。レールはステンレスとアルミ。新素材と言っても合成樹脂とか炭素繊維とかじゃなく、昔からある素材を新しい発想と現代の技術で加工したもの。良いですね~。これぞ「デザイン」ですよね。
オーナーがイタリア企業に変わってからの、まるでイタリアブランドのようなプロダクト展開手法やプロモーション戦略が興ざめで、ブルックス自体に興味を失っていたのですが、これはちょっと試してみたくなります。
今月末に入荷するそうですが、数はあまり多くないそうです。今のうちに頼んでおくかなぁ。BROOKS CAMBIUM